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WCS倉庫制御システムとAMRの連携による物流の進化とは? | 搬送ロボットガイド

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WCS倉庫制御システムとAMRの連携による物流の進化とは?

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公開:2024.07.24 更新:2025.04.21

倉庫の様子
画像出典:photo AC

WMSは倉庫内の在庫や原料を正確に管理し、作業効率と精度を向上させます。WESは運用と制御を行い、作業員に指示を出すことで効率化を図ります。WCSはAMRなどの設備をリアルタイムで監視・制御し、故障やトラブルにも対応します。これらのシステムは入出庫、保管、仕分け作業の効率化を進め、AMRは自動化と在庫管理の精度向上に貢献します。

従業員を管理するWMSとWESとは?

WMS(Warehouse Management System)は在庫管理を正確に行い、人的ミスを減少させ、作業効率を向上させます。WES(Warehouse Execution System)は倉庫の管理と制御を行い、ウェアラブル端末で作業員に指示を出すことで効率化を図ります。

◇在庫管理などを行うWMS

WMS(Warehouse Management System)は、倉庫内の原料や製品、在庫を効率的かつ正確に管理するためのシステムです。主な機能として以下が挙げられます。

  • 在庫の出入りや保管状況の確認
  • 入荷・出荷作業のサポート

これにより、倉庫業務のミスを減少させ、業務の効率化を実現します。

WMSの主な特徴

リアルタイムでの在庫管理
  • 在庫の状況をリアルタイムで確認可能。
  • 手作業による誤差を最小限に抑えます。
エラー削減の仕組み
  • 商品受け取り時にバーコードやRFID(無線周波数識別)タグをスキャンすることで、入庫データを自動登録。
  • 手動記録作業を減らし、エラーを防ぎます。
柔軟な在庫管理
  • 商品特性に応じた管理が可能。
    • 食品業界:消費期限やロット番号の管理に対応。
    • アパレル業界:サイズ、カラー、デザインごとに詳細な管理が可能。

WMS導入のメリット

作業効率の向上
  • 手動記録が不要になり、業務時間を短縮できます。
適切な在庫調整
  • リアルタイムで在庫の過不足を把握可能。
  • 需要予測が正確になり、適切な発注・在庫調整を実現します。

◇作業管理などを行うWES

WES(Warehouse Execution System)は、倉庫の運営を最適化するためのシステムで、倉庫管理(WMS)と倉庫制御(WCS)を組み合わせた高度な機能を提供します。以下の役割を担っています。

  • 倉庫内の在庫や設備の管理
  • 作業員への指示出し
  • 作業フローの最適化

これにより、倉庫業務を効率化し、作業の正確性を向上させる重要な役割を果たします。

WESの主な特徴

作業指示機能
  • ウェアラブル端末や音声端末を活用したリアルタイム指示が可能。
  • 作業員は端末からの指示を受けて、次に行うべき作業をスムーズに進行。
  • 指示に従うことで、作業ミスを削減し効率的な作業が実現。
設備との連携
  • 自動化された棚や搬送システムと連動して動作。
  • 設備の稼働状況を監視し、最適なタイミングで作業を実施。
  • 作業員の負担軽減と効率向上をサポート。
在庫と出荷の管理
  • 在庫の移動や出荷指示を管理し、必要な作業を自動割り振り。
  • 作業遅延や混乱を防ぎ、業務効率を最大化。

WESとWMSの連携

WESはWMSと連携して動作することが一般的で、次のような一貫した管理を実現します。

  • 在庫管理:WMSが在庫状況を把握し、WESが作業を最適化。
  • 作業フロー管理:倉庫内の全体的な作業フローを統合的に管理。

WESの導入効果

  • 作業効率の向上:無駄のない作業指示により、業務のスピードアップを実現。
  • 正確性の向上:作業ミスを削減し、業務の品質を向上。
  • 運用コストの削減:作業員の負担軽減と設備の最適活用でコストを削減。

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AMRなど設備を制御するWCS

WCS(Warehouse Control System)は、AMRなどの設備をリアルタイムで監視・制御し、状況に応じて指示を出します。倉庫内のマテハン機器やIoT機器に特化しており、作業員の管理機能はありません。

◇設備を制御するWCS

WCS(Warehouse Control System)は倉庫内で使用される各種設備を監視・制御するシステムで、「倉庫制御システム」とも呼ばれます。このシステムの役割は、倉庫内の自動化設備や機器を効率的に運用し、物流作業の効率化と生産性向上を図ることです。

WCSの主な役割

  • 設備の監視:倉庫内の自動化設備や機器の動作状況をリアルタイムで監視。
  • 設備の制御:物流作業を支える機器を効率的かつ安全に運用。

WCSで管理する設備

WCSが管理する代表的な設備は以下の通りです。

  • コンベア:物品の搬送を行う装置。
  • オートメーション搬送システム(AGV):指定された経路で物品を移動する自律移動ロボット。
  • ロボットアーム:アイテムのピッキングや配置作業を担当。
  • ピッキングロボット:作業指示に従い、指定されたアイテムを正確にピックアップ。

WCSの具体的な機能

  • 搬送設備の管理:コンベアやAGVの動作を監視し、異常時には警告を発信。
  • 作業効率の向上:倉庫内の作業フローを最適化し、無駄を削減。
  • リアルタイム制御:設備が正常に動作するように、常に最新の状態を反映。

WMS・WESとの違い

WCSは以下の点でWMSやWESと異なります:

  • 作業員管理機能なし:WMSやWESが作業員の進捗管理や指示出しに重点を置くのに対し、WCSは設備の制御に特化。
  • 役割の分担:WMSやWESと連携し、設備面での支援を行いながら作業全体の効率化をサポート。

WCSの導入効果

  • 設備の稼働効率向上:機器の動作を最適化し、稼働率を向上。
  • 安全性の確保:設備の異常を素早く検知し、問題を未然に防止。
  • 物流作業の最適化:設備と連携してスムーズな作業フローを実現。

◇AMRなどをリアルタイムで監視

WCS(Warehouse Control System)は、倉庫内で稼働するAMR(Automated Mobile Robot)やその他の設備をリアルタイムで監視・制御する重要な役割を果たします。以下にWCSの主要な機能とその効果を整理して紹介します。

AMRのリアルタイム監視と指示

  • AMRの動作監視:WCSはAMRの位置や動作状況をリアルタイムで把握。
  • 作業指示の送信:AMRに正確な目的地や動作指示を提供し、効率的な作業を支援。
  • 障害物対応:障害物に遭遇した際は即座に状況を検知し、経路を変更するなどの指示を自動で実施。

設備の稼働状況監視

  • 設備状態の常時確認:コンベアやその他の自動化設備の稼働状況をリアルタイムで監視。
  • 異常時の即時警告:設備の故障や異常を検知し、警告を発信して迅速な対応を可能に。
    • コンベアの不具合検知。
    • AMRが予定通り動作していない場合の対応。

業務遅延を防ぐ仕組み

  • 柔軟な経路変更:異常が発生した場合、別ルートへの切り替えを即座に実行。
  • リアルタイム対応:作業遅延を最小限に抑え、業務のスムーズな進行を確保。

設備のメンテナンス管理

  • 定期メンテナンス:WCSは設備の状態を継続的に監視し、必要に応じてメンテナンススケジュールを通知。
  • トラブル予防:設備の劣化や故障を未然に防ぎ、長期的な運用安定性を確保。

高度なオペレーション機能

  • 自動バックアップシステム:設備が故障した場合、自動でバックアップシステムに切り替え。
  • 障害対応の迅速化:障害発生時に迅速かつ正確に対応可能な機能を備えたWCS製品も存在。

WCSの効果

  • 倉庫業務の効率化:リアルタイムでの監視と柔軟な制御により、作業効率を最大化。
  • 信頼性の向上:設備の安定稼働とトラブル予防を通じて、物流センターの運用を支援。

WCSの全体的なメリット

WCSは倉庫内の設備を高度に制御し、物流作業の効率化と安定化を実現します。さらに、WMSやWESと連携することで、倉庫管理全体を最適化し、より高度な物流運用をサポートします。大規模倉庫や物流センターにおけるその役割は特に重要です。

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互いのシステムを連携して運用する

入出庫作業の効率化にはシステム連携が重要です。入庫時に出庫を考慮し、出荷予定のアイテムを適切に保管できます。仕分け作業でもシステム連携が効率向上に寄与します。

◇入出庫と保管

入出庫作業の効率化には、システムとの連携が不可欠です。特に、入庫時には出庫時の取り扱いを考慮した作業が重要です。多くのアイテムが入庫時に出荷指示があるか、すぐに出荷予定のため、保管作業ではシステムとの連携が求められます。

システムと連携していれば、出荷予定のアイテムを取り出しやすい場所に保管できますが、連携が不十分だと、出荷予定のアイテムが取り出しにくい場所に保管される可能性があります。このように、システムとの連携が作業の効率と精度を大きく左右します。

◇仕分け

商品を出荷する際、ひとつの箱に複数の商品を梱包することがありますが、これらの商品がバラバラに仕分けされていると、作業の効率が低下します。そのため、入出庫や保管と同様に、仕分け作業でもシステムとの連携が重要です。

システムを活用することで、商品の効率的な仕分けが可能になり、生産性の向上が期待できます。

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システム連携でデータを蓄積できる利点も

AMR(自律走行搬送ロボット)は作業効率の向上や人手不足の解消に役立ちます。さらに、作業ミスの減少やコスト削減も期待でき、倉庫内の自動化や正確な在庫管理にも有効です。

◇AMRの利点

AMR(Autonomous Mobile Robot)は自律走行搬送ロボットとも呼ばれ、障害物や人を避けながら自動で走行する能力があります。最近では、多くの企業がAMRを導入しており、その理由として作業効率の向上や人手不足の解消が挙げられます。

AMRの導入によって、人手不足を解消し、作業負担を軽減することができると期待されています。また、作業の効率を向上させるとともに、作業ミスも減少させることが可能です。

さらに、AMRを利用することで、人件費や諸経費の削減が実現でき、採用や新人教育にかかるコストも削減されます。

加えて、AMRの導入により倉庫内の自動化が進み、搬送データや作業履歴が蓄積されるため、正確な原価管理や経営改革にも役立ちます。

◇在庫管理にも有効

AMRは商品の搬送に加え、在庫管理にも大変有効です。実際、あるAMRメーカーの広報担当者によると、在庫管理にAMRを導入したいというニーズが増えてきているとのことです。

AMRが自律走行を実現するためには、WCSなどのシステムからの指示に従う必要があります。これにより、どのような商品を、いつ、どこからどこへ、どれだけの数量を運んだのかといった詳細なデータが蓄積されます。

倉庫内には多くの商品が保管されており、これらを正確に管理するのは難しいため、在庫の所在地や数量をデータで正確に管理したい場合には、AMRの技術が非常に有効です。

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こちらでは、優れたAMRを提供している企業を3社紹介します。

◇大喜産業株式会社

大喜産業株式会社
引用元:大喜産業株式会社

大喜産業株式会社は、人とロボットの共存に注力する企業です。協働ロボットを導入することで、製造現場での生産性向上と人員不足の解消を目指しています。多様なロボットソリューションを提供し、顧客に最適な機種選定をサポートしています。

会社名大喜産業株式会社
営業本部<住所>
〒550-0012
大阪府大阪市西区立売堀1-5-9
<電話番号>
06-6541-1987
営業本部東京オフィス<住所>
〒100-0004
東京都千代田区大手町1-5-1
大手町ファーストスクエア4F
<電話番号>
03-5219-1463
大阪支店<住所>
〒550-0012
大阪府大阪市西区立売堀1-5-9
<電話番号>
06-6532-0751
東京支店<住所>
〒333-0815
埼玉県川口市北原台3-2-21
<電話番号>
048-297-1388
東京支店つくばオフィス<住所>
〒305-0031
茨城県つくば市吾妻1-5-7
ダイワロイネットホテルつくば2F
<電話番号>
029-817-4844
名古屋支店<住所>
〒452-0805
愛知県名古屋市西区市場木町416
<電話番号>
052-505-8201
東大阪支店<住所>
〒581-0861
大阪府八尾市東町4-1
<電話番号>
072-997-0123
京滋支店<住所>
〒520-3047
滋賀県栗東市手原3-2-3
<電話番号>
077-553-6155
四国支店<住所>
〒761-0301
香川県高松市林町2554-1
<電話番号>
087-868-4511
九州支店<住所>
〒812-0895
福岡県福岡市博多区竹下2-4-7
<電話番号>
092-441-0198
営業時間公式サイトに記載なし
公式ホームページhttps://www.daiki-sangyo.co.jp/

また、物流や製造工程で活用できる自律移動型ロボット(AMR)やパレタイズシステムも提供し、効率化とコスト削減を実現します。

大喜産業株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。

MiR社の魅力的なMiR製品とその販売代理店・大喜産業とは

さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。ぜひチェックしてみてください。

大喜産業株式会社の公式ホームページはこちら

◇ニデック株式会社

ニデック株式会社
引用元:ニデック株式会社

ニデック株式会社は、先進的な駆動技術を提供する企業です。AGV(無人搬送車)や精密減速機など、工場や物流システムの効率化を支援する製品を展開しています。特に無人搬送台車「S-CART-Mini」は、80kgの搬送能力を持ち、ガイドレス走行でレイアウト変更にも対応可能な柔軟性を提供します。

会社名ニデック株式会社
所在地〒601-8205
京都府京都市南区久世殿城町338
電話番号075-922-1111
営業時間9:00~17:00
公式ホームページhttps://www.nidec.com/jp/

この技術により、ユーザーは簡単に操作でき、IoT対応や通信機能(Wi-Fi)も装備されており、業務の効率化と信頼性をサポートします。

ニデック株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。

2D-Lidarと3D-Lidarの違いは?進化を遂げたニデックドライブテクノロジーのAMR

◇株式会社ギークプラス

株式会社ギークプラス
引用元:株式会社ギークプラス

株式会社ギークプラスは、物流業界の課題を解決するロボティクスソリューションを提供する企業です。世界40カ国以上で導入実績があり、倉庫業や工業生産の現場で移動ロボットが活躍しています。4年連続で世界・国内シェアNo.1を獲得し、5年間で約3000台を販売、30%のリピートオーダーを受けています。

会社名株式会社ギークプラス
所在地〒150-6026
東京都渋谷区恵比寿4-20-3
恵比寿ガーデンプレイスタワー26F
電話番号03-5422-1420
営業時間9:00~8:00
公式ホームページhttps://www.geekplus.jp/

同社は、最先端の物流ロボット技術とSaaSソリューションを提供し、ピッキング作業の効率化や物流プロセス全体の最適化を実現します。無人搬送車(AGV)や自律型協働ロボット(AMR)などのハードウェアだけでなく、ソフトウェアも一体となって、効率的で効果的なビジネス運営をサポートします。

株式会社ギークプラスについて詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。

ギークプラスの最先端AMR技術が進化させる物流の未来とは?


WMS(Warehouse Management System)は倉庫内の在庫や原料を正確に管理し、作業効率の向上や人的ミスの減少を実現します。アイテムによって管理項目が異なり、食品やアパレル商品などの特定情報も扱えます。

一方、WES(Warehouse Execution System)は倉庫の運用と制御を行い、ウェアラブル端末で作業員に指示を出すことで作業の効率化を図ります。WCS(Warehouse Control System)はAMRなどの設備をリアルタイムで監視・制御し、設備の故障や予期せぬ事態にも対応できる機能を備えています。

これらのシステムは、入出庫や保管、仕分け作業を効率化し、AMRは自動化や正確な在庫管理を進めるための重要な技術です。