搬送作業を自動化するAMRとGTPが物流DXに与えるものとは | 搬送ロボットガイド
AMR
搬送作業を自動化するAMRとGTPが物流DXに与えるものとは
公開:2024.07.25 更新:2024.10.07
AMRはAIとセンサーで自由に移動し、GTPは設定エリア内で棚ごと商品を運びます。AMRはSLAM方式で走行し、GTPは専用エリア内のみ。GTP導入で移動通路不要となり、保管効率や作業効率が向上し、省人化やコスト削減、人的ミスの減少が期待できます。物流業界の課題には、DX(デジタルトランスフォーメーション)が有効です。
目次
搬送作業を自動化するAMRとGTP
AMR(Autonomous Mobile Robot)はAIとセンサーで自律走行し、誘導体不要で自由に移動します。一方、GTP(Goods To Person)は設定エリア内を自動で走行し、棚ごと商品を作業員の元まで運ぶことで効率を向上させます。
◇AMRとは
AMRは、自律走行搬送ロボットとも呼ばれ、人や障害物を避けながら自動で走行することができます。AMRの大きな魅力は、誘導体を必要とせず、AIやセンサーによる自立走行が可能な点で、これにより自由度の高い搬送が実現します。
◇GPTとは
GTPは、棚搬送型ロボットや棚流動型ロボットとも呼ばれ、あらかじめ設定されたエリア内で自動走行が可能です。GTPの大きな魅力は、商品が入った棚を作業員の元や棚入れ場所まで自動で運ぶことにより、作業効率の向上が期待できる点です。
AMRとGPTは作業方法に違いがある
AMRはピッキングリストに基づき商品を保管場所から梱包エリアまで運ぶ自律走行ロボットです。一方、GTPは棚ごと作業員の元に運び、棚から商品を取り出して仕分けします。AMRはSLAM方式で自律走行しますが、GTPは設定エリア内でのみ走行可能です。
◇作業方法の違い
AMRはピッキングリストをもとに商品の保管場所へ向かい、作業員が棚から商品を取り出してAMRに載せると、次のピッキング場所へ移動します。ピッキングが完了すると、AMRは商品を梱包エリアまで運びます。
一方、GTPはピッキングリストを読み取ると、商品が保管されている棚自体をワーキングステーションまで運びます。作業員はGTPによって運ばれた棚から商品を取り出し、発送先ごとに仕分けを行います。
◇走行方法の違い
一般的に、AMRはSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)というレーザー方式を用いた走行方法を採用しています。この方法により、AMRは自己位置の推定と環境地図の作成を行い、人や障害物を避けながら自律走行が可能です。
一方、GTPも自律走行が可能ですが、AMRとは異なり、自由度の高い走行はできません。GTPは設定された専用エリア内のみを走行することができ、ロボット専用の走行エリアに制限されています。
GPTを導入することで得られる利点

GTPを導入すると、棚ごと商品を作業員の元に運ぶため、移動通路の確保が不要になり、保管と作業効率が向上します。これにより、省人化による人件費削減と人手不足の解消が期待できます。また、GTPなどの物流ロボットは操作が簡単で、ルール化しやすく、新人育成コストの削減や人的ミスの減少に貢献します。
◇保管や作業公立の改善
従来のピッキング作業では、作業員が商品が保管されている棚まで移動するのが一般的でした。しかし、GTPを導入することで、GTPが商品が保管されている棚ごと、作業員がいる場所まで運んでくれるため、移動用の通路を確保する必要がなくなります。
これにより、保管効率と作業効率が向上し、省人化による人件費削減と人手不足の解消が期待できます。
◇ルール化でミスを削減
GTPをはじめとする物流ロボットは、操作が非常に簡単で、誰でも扱いやすく、作業手順のルール化が容易です。このため、新人育成にかかるコストを削減することができます。
また、GTPを導入することで、類似商品と取り違えるといった人的ミスも減少し、作業の精度が向上するという大きな利点もあります。
物流業界の課題と物流DXがもたらすもの
物流業界は、インターネットショッピングの普及による小口配送の増加や、高齢化による人手不足、長時間労働の問題を抱えています。これらの課題に対処するためには、DX(デジタルトランスフォーメーション)の導入が重要です。DXにより業務効率化、コスト削減、配送ルートの可視化、人的ミスの削減が実現します。
◇物流業界の課題
近年、インターネットショッピングの急速な普及により、小口配送が急増しています。少量の商品を配送することが増えたため、商品の再配達や少量配送による作業員の負担が大きな問題となっています。
また、高齢化により、多くの業界で人手不足が深刻ですが、物流業界も例外ではありません。労働時間が長いにもかかわらず賃金が低いことが、物流業界の人手不足の主な原因です。
さらに、物流業界の長時間労働は以前から問題視されていました。令和6年の働き方改革で時間外労働の上限規制が設けられましたが、この規制の上限は他の業界と比較してやや緩めに設定されています。
◇物流DXがもたらすもの
物流業界はさまざまな課題を抱えていますが、その改善にはDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みが重要です。物流DXとは、従来の物流システムを見直し、最新技術を活用して業務の効率化や高速化、コスト削減を目指す考え方です。
物流DXを導入することで、業務の効率化やコスト削減に加え、配送ルートの可視化や人的ミスの削減も可能になります。
AMRはAIとセンサーで自律走行し、誘導体なしで自由に移動します。一方、GTPは設定エリア内で自動走行し、棚ごと商品を作業員の元まで運ぶことで効率を向上させます。
AMRはピッキングリストに基づき商品を保管場所から梱包エリアまで運びます。GTPは棚ごと作業員の元に運び、作業員が棚から商品を取り出して仕分けします。AMRはSLAM方式で自律走行し、GTPは専用エリア内のみを走行します。
GTPを導入することで、移動通路が不要になり、保管効率や作業効率が向上します。これにより、省人化による人件費削減や人手不足の解消が期待できます。GTPなどの物流ロボットは操作が簡単で、ルール化しやすく、新人育成コストの削減や人的ミスの減少にも寄与します。
物流業界は小口配送の増加、高齢化による人手不足、長時間労働などの課題を抱えています。これらの課題にはDXが有効です。物流DXは従来の物流システムを見直し、最新技術で効率化やコスト削減を目指します。これにより、業務効率化、コスト削減、配送ルートの可視化、人的ミスの削減が実現します。
