AMRロボットの積載重量を確認！製品選びのポイントや導入の流れ | 搬送ロボットガイド

AMRロボットの積載重量は、自律走行搬送ロボットを導入する際に重要な要素です。積載重量が大きければ一度に多くの製品を運び、作業効率が向上しますが、サイズや価格も増加する傾向があります。したがって、用途や予算に合った積載能力の機種を選ぶことが必要です。こちらでは、AMRロボットの積載重量に焦点を当て、製品選びのポイントや導入の流れについて解説します。

AMRロボットは運搬可能な重量を確認

AMRロボットとは自律走行搬送ロボットのことで、ピッキング業務に活用されているロボットです。運搬可能な重量は、性能と能力を示す指標のひとつで、重要が大きいほど一度に多くの製品を運べることを意味します。なかには一度に最大1,900kgを運べる機種もありますが、最大可搬重量は機種によって異なるので、確認が必要です。

◇製品ごとに積載重量は異なる

積載重量が大きければ一度にたくさんの製品を運べるため、ロボットを移動させる回数を減らせます。一般的に積載重量が増えるとロボットのサイズが大きくなり、価格も高額になる傾向があります。

◇目的に合った重量対応の機種を選択

積載重量はAMR（自律移動型ロボット）の性能や価格に大きな影響を与えます。一般的に、積載重量が大きければ一度に多くの製品を運ぶことができ、作業効率が向上します。ただし、積載重量が大きいほど、ロボット自体のサイズや価格も増加する傾向があります。以下に異なる積載重量のAMRタイプについて説明します。

50kg以下の小物を運ぶAMR

これらのAMRは比較的小型で、積載重量が50kg以下なので、軽量の製品や荷物を効率的に運搬できます。アパレルの倉庫などで使用されることが多く、価格も一般的にリーズナブルで、中小規模の倉庫や施設に適しています。

500kg以上の重量物を運ぶAMR

これらのAMRは、飲食系の倉庫などで使用され、比較的大きな積載重量を持っています。大きな製品や重い物品を効率的に運搬できます。

500kg以上を運搬できるAMR

これらのAMRは非常に重い物品を運搬するために設計されており、大規模な製造業や倉庫で使用されます。積載重量が500kg以上と非常に大きいため、工業用途に適しています。

しかし、これらのAMRは高価で、導入には大きな投資が必要です。

積載重量を選ぶ際には、用途や施設の規模、予算などを考慮する必要があります。重量物を運搬する必要がある場合は、AMRの選択肢を検討し、最適な性能とコストバランスを見つけることが重要です。

◇最大積載量1900kgの機種もある

アルテックは、最大積載量が1,900kgの自律走行型搬送ロボットを販売しています。この機種は、高い積載能力を持ちながら、平均速度を向上させる特徴を持っています。

通常、高い積載能力を持つロボットは、その本体サイズが大きくなり、移動速度が低下することが一般的です。しかし、アルテックの自律走行型搬送ロボットは、LiDAR（Light Detection and Ranging）技術を最適化することで、最大積載量が1,900kgでありながら、移動速度を秒速2mにまで向上させました。

この特長により、アルテックの自律走行型搬送ロボットは、大量の材料や製品を効率的に運搬する際に高い作業効率を実現できます。大規模な物流や製造業の現場で、生産性向上と作業の効率化を追求する際に、この高積載・高速度の機種が活躍するでしょう。

重量以外で注目すべきAMRの選定ポイント

同じ空間で人間と一緒に作業を行うAMRロボットは、作業員と接触事故を起こす可能性があるため、選定する際は安全性が何よりも重要です。AMRロボットを導入して、コスト削減と業務の効率化を図るためには、予算内の価格で使いやすいことも重要なポイントになります。

◇安全性が何より重要

AMRロボットを含む産業ロボットの導入が増加し、産業ロボットによる事故も増えています。特に作業員と同じエリアで作業を行うAMRロボットは、接触事故、衝突事故、衝突による転倒事故などを起こしやすいロボットです。現在のところ、AMRロボットが原因で起こった事故の責任の所在も明確になっていないこともあり、導入する際は安全性が何よりも重要です。安全性の高いAMRロボットを導入するためには、安全性を高める機能（⾮常停⽌装置、自動ブレーキ、速度制御機能など）が搭載された機種を、信頼できるメーカーから購入することをおすすめします。

◇使いやすさが工数削減につながる

省人化や業務の効率化を目的としてAMRロボットを導入する場合、どれだけ工数削減につなげられるかがポイントになります。操作が難しい機種を選んでしまうと、導入に時間がかかり、業務に支障をきたす可能性があるため、工数削減を実現させるためには、使いやすい機種を選ぶことが大切です。分解がし安い機種は、手入れがしやすいためメンテナンスの工数削減に役立ちます。

◇価格が予算範囲内か

1台500万円のAMRロボットを20台購入するだけでも、購入費用として1億円必要です。AMRロボットの導入には、AMRロボット本体だけでなく、周辺機器、さらに現地立上げ調整費用と運用するためのランニングコストが発生します。AMRロボットに多額の資金を注ぎ込み過ぎてしまうと、いずれ資金繰りが苦しくなり黒字倒産する可能性もあるため、予算を決めて予算範囲内の機種を選ぶことも大切です。

AMRの導入で注意するべき点を解説

AMRロボット導入後の作業のフローを明確にしておくと、作業員が無駄に待機したり業務が滞ったりすることを未然に防げます。AMRロボットは、接触事故や転倒事故が発生する可能性が高いため、トラブルが発生したときに備えて、対応の仕方をマニュアル化して、マニュアルに沿って事前に指導と安全教育をしておくことも必要です。

◇作業のフローを明確にしておく

AGVとは異なり、AMRロボットはレーンを床に設置する工事が不要なため、比較的導入しやすい物流ロボットです。それでも、作業フローを明確にしておかないと、作業員が無駄に待機することになり、業務を円滑に進められなくなります。AMRロボットは作業員と協働するロボットです。すべての業務を洗い出し、AMRロボットと作業員で分担し、作業フロー表を作成しておくと、作業員もAMRロボットとの新しい働き方にスムーズに馴染めます。

◇トラブル発生時の対応をマニュアル化しておく

システムにトラブルが生じたり、事故が発生したりすると、業務が中断する可能性があります。社員の安全を確保するためにも、緊急事態に備えて対応の仕方をマニュアル化し、マニュアルを作成して、導入前にマニュアルに沿って作業員の指導と安全教育をしておかなくてはいけません。

また、メーカーによっては、保守サービスが充実していて、無料修理を行ってくれるだけでなく、代替え機を用意してくれるため、サポート内容も確認してメーカーを選んでおくといざというときに安心です。

◇信頼のおける専門メーカーに相談する

AMRロボットを多額の資金をかけて導入したのに、うまく活用しきれていない企業も存在します。信頼のおける専門メーカーは、取り扱う機種が豊富で提案力に優れているため、自社に適した品質の高いAMRロボットを購入できます。信頼できる専門メーカーか判断する基準としては、販売実績、口コミ情報などがありますが、ショールームや展示会に足を運び、複数のメーカーに相談して対応やサービスを比較すると、信頼のおける専門メーカーを選びやすいでしょう。

AMR（自律走行搬送ロボット）の選定において、運搬可能な重量は重要な要素です。積載重量が大きいほど一度に多くの製品を運べ、作業効率が向上しますが、大きな積載能力はロボットのサイズと価格を増加させる傾向があります。したがって、用途や施設の規模、予算を考慮し、最適な性能とコストバランスを見つける必要があります。

積載重量には50kg以下から500kg以上までさまざまな種類のAMRがあり、目的に合った重量対応の機種を選択することが重要です。一般的に、小物を運ぶAMRはアパレルの倉庫などに適しており、重量物を運ぶAMRは飲食系の倉庫や大規模な製造業に向いています。

また、安全性や使いやすさ、価格の予算も選定ポイントとして考慮すべきです。AMRロボットは安全性が最優先で、事故を防ぐための機能が重要です。また、使いやすい機種を選び、メンテナンスの工数削減に貢献する機種も検討すべきです。予算を設定し、予算範囲内の機種を選ぶことも賢明です。

導入後の作業フローの明確化やトラブル時の対応マニュアルの整備も重要であり、信頼のおける専門メーカーからの相談も役立ちます。アルテックの高積載・高速度の自律走行型搬送ロボットは、最大積載量が1,900kgでありながら、移動速度を向上させる特徴を持っており、大規模な物流や製造業の現場で活躍することが期待されています。