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AMR(自律走行搬送ロボット)の国内市場は増加傾向? | 搬送ロボットガイド

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AMR(自律走行搬送ロボット)の国内市場は増加傾向?

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公開:2024.03.21 更新:2024.10.07

AMR・AGVの国内市場は、工場だけでなく博物館や医療施設でも利用が広がっています。2020年から2021年にはコロナと半導体不足で市場が低迷しましたが、2022年には4,017億円と推計される規模に拡大。2023年以降も人手不足や効率化の需要から市場は拡大が見込まれ、EC市場の成長や環境規制も要因です。

AMR(自律走行搬送ロボット)・AGVの国内市場は?

AMRは自律走行搬送ロボットとも呼ばれており、人や障害物を避けて、自動での走行が可能です。それに対して、AGVは無人搬送車とも呼ばれており、磁気テープなどの誘導体に従って、決められたルート上のみ走行が可能です。

こういった産業用ロボットの技術は工場などの限られた分野でのみ使用されていると考える方も多くいるかもしれませんが、博物館、ホテル、医療施設、学校といったさまざまな場面で広く活用されており、レストランやホテルなどの飲食業界から医療業界と分野を問わず、幅広く活用されています。

こちらでは、AMRやAGVの国内市場について、詳しくご紹介いたします。

2020年、2021年は2年連続で前年割れ

2020年から2021年頃は新型コロナウイルスの影響もあり、出荷台数、出荷金額ともに2年連続で前年度を下回りました。また、これに加え、2020年の後半からは障害物を検知する際に使用されるLiDAR(Light Detection and Ranging、ライダー)をはじめ、モーター、バッテリー、コネクターなどの半導体不足により、製品の出荷が大幅に制限されました。

これらの複数の要因が重なったことにより、2020年から2021年頃は2年連続で成長が落ち込んだとされています。

2022年、2023年は増加

半導体不足の影響は2023年頃まで続くと予想されていました。しかし、2022年度のAMRやAGVの世界市場規模は4,017億円と推計されています。

また、2023年以降は深刻な人手不足や人件費の削減、作業効率化の向上を目指す企業の増加といったさまざまな要因により、AMRやAGV市場の大幅な成長が予想されています。

2026年には大幅に増加する予想

2026年頃には、AMRやAGVの導入が大幅に増加すると予想されています。その理由として、北米、欧州、中国などでは、電気自動車および二次電池や半導体などの関連部品の生産が拡大しているためです。

また、日本、中国、韓国などでは、AMRやAGVの生産や導入に対する支援が行われていることなどが要因として、挙げられるでしょう。これらの複数の要因が追い風となり、2026年頃にはAMRやAGVの市場規模の拡大が予想されています。

AMR(自律走行搬送ロボット)・AGVの国内市場が広がる要因とは?

深刻な人手不足や人件費の削減、作業効率化の向上を目指す企業の増加といったさまざまな要因により、日本国内をはじめ、AMRやAGVの市場は世界規模での大幅な成長が予想されています。

こちらでは、AMRやAGVの国内市場が広がる要因について、詳しくご紹介いたします。

EC市場の拡大

日本国内でAMRやAGVの市場が広がる要因のひとつとして、EC市場の拡大が挙げられるでしょう。なお、ECとは、Electronic Commerceの略称であり、日本では、電子商取引と呼ばれています。

EC市場が拡大したことにより、物流における作業の効率化の向上が求められ、その結果、AMRやAGVの需要が高まり、AMRやAGVの国内市場が広がっていると考えられています。

半導体や電子部品の不足

深刻な人手不足や人件費の上昇などにより、日本を含む、多くの国々で半導体や電子部品の物流にAMRやAGVを使用した作業の自動化が取り入れ始めています。これにより、国内のAMRやAGVの市場が広がっている要因のひとつと考えられています。

カーボンニュートラルやESGの影響

カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出を抑えることを指し、ESGとは、Environmental(環境)Social(社会)Governance(ガバナンス/企業統治)の3つの頭文字を組み合わせた言葉のことを指します。

近年、世界規模による地球温暖化防止対策が推奨されていることも要因のひとつとなり、AMRやAGVの市場が広がっていると考えられています。

AMR(自律走行搬送ロボット)の国内メーカーの動向は?

世界規模で大幅な成長が予想されているAMRですが、日本国内にも、それの製造や販売を行っているメーカーは数多く存在しています。

こちらでは、数多く存在しているAMRの国内メーカーの中でも、ロボット大賞の受賞経験のあるオムロンのロボット事業を例に詳しくご紹介いたします。

前年比150%以上のペースで成長

オムロンのロボット事業は、2015年から開始されました。それ以降、オムロンはロボットの統合コントロール、シミュレーション、分析などを行えるソフトウェア技術を展開するなど、オムロン独自のさまざまな特徴や強みを持つAMR(モバイルロボット)の製造や販売を行っています。

その結果として、数々の実績を残しており、市場成長を上回る前年度比150%以上のペースでの成長が見込まれていると言われています。

ロボット対象を受賞

オムロンはロボット事業を早期に展開し始めたメーカーのひとつです。その結果として、オムロンが展開しているAMRであるLDシリーズ、HDシリーズが第10回ロボット大賞を受賞するなど、AMRやAGVの市場において、その実績が高く評価されています。なお、オムロンでは、第10回ロボット大賞の受賞を通じて、さらなる勢いをつけると予想されています。

今後の展開

ロボット事業を早期に展開し始め、第10回ロボット大賞を受賞するなど、AMRやAGVの市場において、その実績が高く評価されているオムロンですが、今後の展開として、AMRの導入のハードルを下げることを挙げています。

なお、AMRの導入へのハードルを下げる具体的なポイントとして、導入前、ロボットの選定、システム全体、他社との連携、導入後の運用の5つを挙げており、これにより、さまざまな分野におけるAMRの普及に貢献していくことが期待されています。


AMR(自律走行搬送ロボット)・AGVの国内市場は、産業用ロボット技術が工場だけでなく博物館や医療施設などでも広く利用されています。2020年から2021年にはコロナと半導体不足の影響で市場は落ち込みましたが、2022年には4,017億円と推計される規模に増加しました。

2023年以降は人手不足や効率化の需要があり、2026年には北米や欧州、中国での電気自動車などの関連部品生産拡大と、日本や中国、韓国の支援により、市場が拡大する見込みです。

AMR(自律走行搬送ロボット)・AGVの国内市場が広がる主な要因は、深刻な人手不足や人件費削減、作業効率化の需要の増加です。特に、EC市場の拡大が大きな要因であり、物流効率化の必要性からAMRやAGVの需要が高まっています。さらに、半導体や電子部品の不足による作業の自動化や、カーボンニュートラルやESGの規制の影響も市場の成長に寄与しています。

日本国内のAMR(自律走行搬送ロボット)メーカーの中で、オムロンは特に注目されています。2015年からAMR事業を展開し、ソフトウェア技術や特徴を活かした製品を提供しています。この取り組みにより、前年比150%以上の成長率を達成し、第10回ロボット大賞も受賞しました。

今後はAMRの導入ハードルを下げることに重点を置き、導入前の選定から導入後の運用までのサポートを強化し、さまざまな分野での普及を促進する方針です。

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