【PR】搬送ロボットガイド

搬送ロボットガイド

ロボットで製造業の労働力不足を補う!種類や導入時の選び方を解説 | 搬送ロボットガイド

AMR

ロボットで製造業の労働力不足を補う!種類や導入時の選び方を解説

AMR

公開:2024.01.27 更新:2024.10.07

現代の製造業は労働力不足に直面し、その主な要因として技能人材の不足や高齢化が挙げられます。しかし、ロボット技術はこれらの課題を克服する可能性を秘めており、製造業の労働力不足を補完する役割を果たしています。こちらでは、製造業におけるロボットの重要性、種類、そしてロボット導入時に考慮すべきポイントについて解説します。

ロボットは製造業での労働力不足を補完する

少子高齢化による労働力不足が社会的問題になっていますが、製造業も例外ではありません。ロボットは、労働力不足を補完するものとして注目されています。一部では、ロボットが雇用を奪うと考えられていますが、日本においてはむしろ雇用が増えると考えられています。

◇製造業での労働力不足について

製造業が人材不足に悩む主な理由は、いくつかの要因によるものです。まず、技能人材の不足が大きな課題となっています。長年働いたベテラン社員が退職し、その技術や経験を若い世代に継承できないことが問題です。また、若者の製造業への就業意欲が低く、製造業への魅力を感じない傾向が強まっています。これにより、若年層の製造業への新規参入が少なくなっています。

さらに、製造業全体での人口の高齢化も問題です。高齢層の労働者が増加し、若年層が減少しているため、若い世代の採用が難しくなっています。これらの要因が合わさって、製造業における人材不足が深刻化していると言えます。

人材不足が続くと、工場や施設の増産や新規立ち上げが難しくなり、業績にも影響を及ぼす可能性があります。このため、製造業は若年層への技能継承や新しい働き方の提案など、人材確保のための対策を模索しています。

◇ロボットの需要は今後拡大傾向にある

製造業におけるロボットの役割は非常に重要です。製造業の仕事は、過酷な状況での単純作業が多いのが特徴ですが、このような仕事は黙々と仕事をこなすロボットに適しています。

また、製造業には高温、高圧、有害なガス、重い機械など、危険な状況での作業が含まれます。これらの危険な状況での作業は、ロボットに委ねることで、労働者の安全を確保できます。

さらに、近年、製造業における精密な加工や組み立て作業が増えています。特に高精度な製品を生産する際には、微細な作業が必要です。ロボットは精密な作業を繰り返し、高品質な製品を効率的に生産することができます。

ロボットは、労働力不足を解決するだけでなく、業務の効率化やコスト削減を図れるのもメリットです。AI技術により自立式のロボットも増えているため、ロボットの需要はますます拡大していくことでしょう。

◇労働者の雇用を奪う可能性は?

2015年に、日本のある研究機関が、国内の労働人口の約49%をAIやロボットなどで代替えができると発表したことが話題となりました。これを聞くと、ロボットがいずれ雇用を奪う可能性があるのではないかと心配される方もいらっしゃるのではないでしょうか。

東京大学大学院教授による分析によると、ロボットの値段が1%安くなると、導入台数が1.54%増え、雇用も0.44%増えることが分かっています。ロボットと雇用の関係は国によって異なりますが、日本では作業員とロボットは相関関係にあるため、雇用を奪うことはないと考えられます。

製造業に適したロボットの種類4選

製造業に適したロボットの主な種類は、垂直多関節ロボット、水平多関節ロボット、パラレルリンクロボット、AMR(自立走行搬送ロボット)の4種類で、それぞれ用途が異なります。適切なロボットを選べるように、事前にそれぞれの違いを理解しておくことが大切です。

◇垂直多関節ロボット

産業ロボットのなかで最も広く使われている種類で、主に溶接や塗装などに導入されています。いわゆるロボットアームのことで、主流の6軸機構タイプは、6軸の機能と軸を人の体、腕、手首、手に対応させることにより、人間の腕と同じように複雑な動きをさせることが可能です。センサーやカメラを取り付ければ、AIを使って品質検査もできます。

◇水平多関節ロボット

スカラロボットともいわれ、先端部の関節が上下に動く4軸機構のロボットです。水平方向の作業に特化したロボットで、部品の組み立てや配置、押し込む作業に適しています。垂直多関節ロボットよりも、稼働範囲は制限されますが、限られたスペースにも設置しやすく、高速操作ができるのが特徴です。価格が安く、操作と管理がしやすいメリットもあります。

◇パラレルリンクロボット

並列に構成された複数のリンクが配置されているロボットで、天井から吊り下げて設置し、主にベルトコンベアから製品をピックアップする作業に活用されます。高速で精密な動作やトラッキングを得意とし、メンテナンスがしやすいですが、可搬重量と稼働範囲が限定されるのがデメリットといえるでしょう。

◇AMR(自立走行搬送ロボット)

協働ロボットと呼ばれるように、人と一緒に働くことを前提に開発された搬送用ロボットです。AGV(自動誘導車)とは異なり、レールが不要で自身で走行操作を行います。床の工事が不要なため、導入費用が安く済むだけでなく、レイアウトチェンジに柔軟に対応できるのが魅力です。

ロボット導入は用途と製造する製品で選択

産業ロボットは種類が豊富なため、製造現場に導入する際は用途と製造する製品を考慮して選ぶことが大切です。購入する際は、ロボットのタイプと利用用途に合っている製品を、信頼できるメーカーで購入することをおすすめします。機能によって作業効率が左右されるため、可搬重量など性能をしっかりと確認しておくことが重要です。

◇ロボットのタイプと利用用途が合っているか

ロボットには、自立型と誘導型、単腕型と双腕型など、さまざまなタイプがあります。利用用途は、主に、機械の溶接や塗装、部品の組み立て、製品の運搬業務などがあり、それぞれ適したロボットの種類が違ってきます。利用用途に合ったロボットタイプを選ぶためには、まずは導入目的を明確にしておくことが大事です。

◇可搬重量など性能を確認

ロボットを選ぶ際にチェックしておくべき主な性能は、次のふたつです。

最大可搬重量と作業スピート

一度に載せたり持ち上げたりできる重さのことです。最大可搬重量が大きいほど一度にこなせる仕事量が増えますが、ロボットのサイズが大きくなり価格も高くなる傾向があります。また、可搬重量が増えるにつれて、作業スピードが低下するため、作業スピートを考慮して最大可搬重量を決めることも大切です。

安全機能

協働タイプのロボットは、同じスペースで作業員とロボットが一緒に働くため、接触事故が起こる可能性があります。AMRであれば、⼈や障害物を検知するレーザスキャナ、⾮常停⽌装置、自動ブレーキ、速度制御機能などがあると安心です。

スペックは、各メーカーのカタログやWebサイトに記載されていますが、機種によってはカスタマイズを依頼することも可能です。

◇使いやすく信頼できるメーカーの製品

使用用途に合った機種でも、使いづらかったり、品質が悪く頻繁に故障したりすると、業務の効率化が図れないだけでなく、修理費用がかかってしまいます。使いやすい機種であれば、初心者でも簡単に操作できるためロボットの導入もスムーズにできます。

信頼できるメーカーの製品は、品質がよいだけでなくサポートが充実しているため、万が一故障したときも迅速に対応してくれるので安心です。


現代の製造業は労働力不足に悩み、技能人材の不足、若者の就業意欲低下、高齢化労働者の増加が主要な課題となっています。しかし、ロボットは労働力不足を補完し、安全な危険な作業や高精密な加工を担当し、業務の効率化やコスト削減に貢献します。雇用を奪うのではなく、むしろ雇用を増加させる可能性もあります。

製造業に適したロボットの種類には垂直多関節ロボット、水平多関節ロボット、パラレルリンクロボット、AMR(自立走行搬送ロボット)があり、用途と製品に応じて選択できます。性能面では最大可搬重量や作業スピード、安全機能を確認し、使いやすさと信頼性を備えたメーカーの製品を選ぶことが大切です。ロボットの導入は、製造業の課題克服と効率化に向けた有力な手段となっています。