AMR導入で現場を変える!投資回収期間の計算と成功のポイント | 搬送ロボットガイド
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AMR導入で現場を変える!投資回収期間の計算と成功のポイント
公開:2025.02.22 更新:2025.03.03
AMR導入は作業効率向上とコスト削減を実現しますが、投資回収期間を慎重に計算する必要があります。初期投資、運用・保守コスト、生産性向上効果を評価し、従業員の負担軽減や作業効率化も考慮します。AspinaAMRやMiR250の導入事例で、短期間で投資回収が可能なことが示されています。
目次
AMRの投資回収の計算と考え方

画像出典:フォトAC
自律移動ロボット(AMR)の導入により、工場や倉庫での作業効率が向上し、コスト削減にも寄与します。しかし、導入には高額な初期投資が必要となるため、投資回収期間を適切に計算し、導入の妥当性を慎重に判断することが求められます。
◇回収期間の計算方法
投資回収期間は、初期投資額を年間のコスト削減額で割ることで算出されます。たとえば、AMRの導入に1,000万円を投じ、年間500万円のコスト削減が見込める場合、回収期間は2年となります。回収期間が短ければ短いほど、投資のリスクが低く、早期に利益を生み出せます。
一般的に、物流設備の回収期間は7年以内が基準とされており、これを超える場合は投資の再評価が必要となります。
◇投資の前に検討すべきこと
AMRを導入する際は、初期投資額だけでなく、運用・保守コストや生産性向上効果も十分に考慮することが重要です。AMR本体の価格だけでなく、周辺機器やソフトウェア、設置工事、従業員のトレーニング費用など、関連するすべてのコストを検討する必要があります。
さらに、定期的なメンテナンス費用や消耗品の交換費用など、長期的な運用に伴うコストも見積もるべきです。加えて、AMRの導入によって生産性が向上し、エラー削減や品質改善が期待できる効果を数値化して、導入のメリットを明確にすることが求められます。将来的な生産ラインの変更や増設にもAMRが柔軟に対応できるか、あらかじめ評価しておくことも重要です。
◇従業員のコストを考慮する
AMR導入による人件費の削減効果は、投資回収期間の計算において重要な要素です。AMRが従業員の作業時間をどの程度削減できるかを評価することが必要です。また、AMRの導入により、従業員が危険な作業や単調な作業から解放されることにより、労働環境の改善が期待され、離職率の低下や労災リスクの減少が見込まれます。
さらに、AMRにより従業員がより付加価値の高い業務に従事できるようになれば、企業全体の生産性が向上します。これらの要素を定量的に評価し、投資回収期間の計算に組み込むことで、より正確な投資効果の予測が可能となります。
工数削減と効率化を目指したAspinaAMR導入の取り組み

画像出典:ASPINA
製造現場では作業者の負担軽減や業務効率化が求められる中、AspinaAMRの導入が注目されています。この自律移動ロボットは、積載量の制限や運搬工数の削減、スペースの有効活用といった課題を解決し、作業の自動化を実現します。
◇積載量の制限と頻繁な往復
製造現場では、作業者が台車を使い部品や製品を運搬することが一般的ですが、台車の積載量には限りがあり、作業者は工場内を何度も往復しなければなりません。このため、運搬作業の工数が増加し、全体の生産効率が低下するという問題がありました。
AspinaAMRの導入により、積載量や頻繁な往復の課題が大きく改善されました。AspinaAMRは、設定されたルートに従い自律的に運搬作業を行い、作業者は運搬に時間を取られることなく本来の業務に集中できます。さらに、AMRは複数の荷物を一度に運搬できるため、作業者が行っていた頻繁な往復が不要となり、工数の大幅な削減が可能になりました。
運搬に要していた時間が削減されたことで、現場全体の生産性が向上し、効率的なオペレーションが実現しました。
◇工数削減と生産現場でのスペースの有効活用
製造現場では運搬作業のために動線を確保する必要があり、作業スペースが制限されることが多くあります。従来の運搬方法では、作業者が台車を押しながら移動するため、広い通路が必要であり、限られたスペースの有効活用が難しいという課題がありました。
特に作業スペースが狭い環境では、運搬の効率を上げることが難しく、作業レイアウトに制約が生じていました。
AspinaAMRは、コンパクトな設計と高度なセンサー技術を備えており、狭い通路や複雑な作業環境でもスムーズに移動できます。AMRが自律的に運搬作業を行うことで、作業者の移動スペースが不要となり、作業エリアを広く活用できるようになりました。
AspinaAMRの導入により、運搬工数が削減され、作業者の負担が軽減されました。その結果、生産性が向上し、運搬作業の自動化により労働時間の削減、スペースの有効活用による業務の効率化が進みました。全体の業務コストが抑えられ、投資回収期間は約1年以内と見込まれており、比較的短期間で導入コストを回収できることが確認されています。
部品搬送を効率化しROIを短期間で実現したDENSOの自動化事例

デンソーは、米国テネシー州アセンズのパワートレイン部品製造工場において、部品搬送の効率化と迅速な投資回収(ROI)を目指し、自律移動ロボットMiR250を導入しました。MiR250の導入により、従来の課題を解決し、短期間でROIを達成することができました。
◇付加価値を生まない部品運搬作業
従来、デンソーの作業員は、生産現場と倉庫間で部品を搬送するために、一日最大12マイルを歩行し、勤務時間の約60%を台車の移動に費やしていました。部品の移動作業は、直接的な付加価値を生まないため、生産性の向上を妨げていました。また、反復的な作業は作業員の疲労やモチベーションの低下を招く可能性が高く、効率的な生産環境には不利でした。
この課題に対して、デンソーはMiR250を導入し、部品搬送作業の自動化を実現しました。AMRの導入により、作業員は台車を押す作業から解放され、より付加価値の高い業務に従事できるようになりました。これにより、生産性の向上のみならず、作業員の満足度や意欲の向上も実現されました。
◇ROIの迅速な達成
デンソーでは、通常、プロジェクトのROI達成期間を2年未満と設定していますが、MiRロボットの導入により、間接的なコスト削減が実現し、1年以内にROIを達成しました。具体的には、プロジェクト開始から6か月以内に、MiRロボットが点火系製品工場のすべてのラインで稼働し、6名の作業員をより付加価値の高い業務に再配置することができました。
さらに、AMRの導入によって、従業員の意欲や労働効率が向上し、全体的な業務効率が改善され、プロセスの合理化も進みました。MiRロボットの導入により、エンジニアリングチームは生産ライン設計段階から部品搬送を重要な要素として組み込むようになり、企業文化の変革も促進されました。
AMRの導入を検討するならおすすめ取り扱い業者
こちらでは、優れたAMRを提供している企業を3社紹介します。
◇大喜産業株式会社

大喜産業株式会社は、1939年に創業され、機械専門商社として日本のモノづくりを支えています。ロボティクス事業、伝動機器事業、産業機器事業、マテハン・設備機器事業の4つの事業を中心に、多岐にわたる製品とサービスを提供しています。特に、AMR(自律走行搬送ロボット)を活用したソリューションを提供し、効率的で安全な作業環境の実現に貢献しています。
会社名 | 大喜産業株式会社 |
営業本部 | <住所> 〒550-0012 大阪市西区立売堀1-5-9 <電話番号> 06-6541-1987 |
営業本部東京オフィス | <住所> 〒100-0004 東京都千代田区大手町1-5-1 大手町ファーストスクエア4F <電話番号> 03-5219-1463 |
大阪支店 | <住所> 〒550-0012 大阪市西区立売堀1-5-9 <電話番号> 06-6532-0751 |
東京支店 | <住所> 〒333-0815 埼玉県川口市北原台3-2-21 <電話番号> 048-297-1388 |
東京支店つくばオフィス | <住所> 〒305-0031 茨城県つくば市吾妻1-5-7 ダイワロイネットホテルつくば2F <電話番号> 029-817-4844 |
名古屋支店 | <住所> 〒452-0805 愛知県名古屋市西区市場木町416 <電話番号> 052-505-8201 |
東大阪支店 | <住所> 〒581-0861 大阪府八尾市東町4-1 <電話番号> 072-997-0123 |
京滋支店 | <住所> 〒520-3047 滋賀県栗東市手原3-2-3 <電話番号> 077-553-6155 |
四国支店 | <住所> 〒761-0301 香川県高松市林町2554-1 <電話番号> 087-868-4511 |
九州支店 | <住所> 〒812-0895 福岡県福岡市博多区竹下2-4-7 <電話番号> 092-441-0198 |
公式ホームページ | https://www.daiki-sangyo.co.jp/ |
重政商店では、倉庫拡張に伴い商品の運搬距離が増加し、従業員への負担が大きくなっていました。従来の人手による運搬作業では効率が悪く、作業の省力化が急務となっていました。そこで、大喜産業はMiR社の自律移動搬送ロボット「MiR250Hook」を提案し、導入しました。
MiR250Hookの導入により、カゴ台車を自動で牽引できるようになり、運搬作業の自動化と省力化が実現しました。また、既存の在庫管理システムとの連携により、運用効率も向上しました。
大喜産業株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
▼MiR社の魅力的なMiR製品とその販売代理店・大喜産業とは
さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。ぜひチェックしてみてください。
◇Gaussy株式会社

Gaussy株式会社は、ロボットソリューションを活用した業務の自動化支援を行う企業です。同社が提供するAMR「Flexシリーズ」は、高度なセンシング技術とAIアルゴリズムを搭載し、倉庫や工場のさまざまな環境に適応しながら効率的に移動・搬送を行います。
会社名 | Gaussy株式会社 |
所在地 | 〒105-0012 東京都港区芝大門2-1-16+SHIFT SHIBADAIMON 8F |
公式ホームページ | https://roboware.ai/ |
Flexシリーズの大きな特徴は、その高いカスタマイズ性です。施設の規模や業務フローに応じて最適な設定が可能で、導入後も管理アプリを通じて運用方法や作業指示を容易に変更できます。また、最大積載量は600kgで、業務内容に応じてピックできるオーダー数を柔軟に増やせるのも魅力です。
▼AMRとは?メディア厳選!搬送ロボット3選【搬送ロボットガイド】
◇シナノケンシ株式会社

シナノケンシ株式会社は、精密モーター技術を基盤とした自動化機器の開発・提供を行う企業です。同社のAMR「Aspina AMR」は、コンパクトな設計により狭い通路でもスムーズに走行できる点が特徴で、製造現場や倉庫での搬送作業を効率化します。
会社名 | シナノケンシ株式会社 |
所在地 | 〒386-0498 長野県上田市上丸子1078 |
電話番号 | 0268-41-1800 |
公式ホームページ | https://jp.aspina-group.com/ja/ |
また、シンプルな操作性を採用しており、専門的な知識がなくても簡単に導入・運用が可能です。これにより、物流業務の省人化と効率化を同時に実現できます。
シナノケンシ株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
▼ASPINA シナノケンシ株式会社の自律走行搬送ロボット「AspinaAMR」
自律移動ロボット(AMR)の導入は、工場や倉庫での作業効率向上やコスト削減を実現しますが、初期投資が必要です。投資回収期間は、初期投資額を年間のコスト削減額で割ることで算出し、一般的に7年以内の回収が目安です。導入前に初期投資額、運用コスト、保守費用、及び生産性向上効果を検討し、投資判断を慎重に行う必要があります。
AMRによる人件費削減効果も重要で、従業員の作業時間削減や労働環境の改善、離職率の低下などが期待できます。これらの要素を加味して、投資回収期間を正確に算出することが求められます。
AspinaAMRの導入例では、運搬工数の削減やスペースの有効活用が進み、導入から1年以内で投資回収が可能となりました。また、デンソーは米国工場で自律移動ロボットMiR250を導入し、部品搬送作業の効率化を達成し、1年以内にROIを達成しました。
大喜産業、Gaussy、Industry Alphaは、AMR導入支援や物流効率化を目指し、自律移動ロボットの提供を行っています。それぞれ、製造や物流のスマート化を推進し、効率的なオペレーションを実現しています。
