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中国のロボット産業が急成長!AMRメーカーの動向を解説 | 搬送ロボットガイド

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中国のロボット産業が急成長!AMRメーカーの動向を解説

AMR

公開:2024.03.21 更新:2025.06.09

中国の地図

中国のロボット市場は急速に成長し、2019年には589億元(約8900億円)に達し、うち産業用が65%、サービス用が35%を占めました。特に注目されるのはサービスロボット市場で、2017年から2019年までの2年間で70%も拡大しました。2023年には751億8000万元(約1兆2960億円)に達すると予想されます。

特に需要が高まっているのが移動ロボットで、中国の産業用移動ロボット市場は2015年から2020年まで6倍以上に成長しました。AMR(自律型移動ロボット)への需要も拡大しており、中国のAMRの出荷台数は2019年から2020年にかけて175%上昇しました。

近年の中国ロボット市場は拡大傾向

近年の中国ロボット市場は拡大傾向

近年、世界のロボット市場は拡大を続けていますが、その中でも中国は最大規模を誇り、今後の成長が特に期待されています。

中国のロボット市場は、以下のような特徴があります。

  • 2019年の市場規模は全体で589億元(約8900億円)に到達
  • 構成比は産業用ロボットが約65%、サービス用ロボットが約35%
  • 特にサービスロボット分野は成長著しく、2017年から2019年で約70%拡大

サービスロボットは、家庭や物流、医療、公共分野など多岐にわたり活用されており、2023年には751億8000万元(約1兆2960億円)規模に達する見通しです。

中国のロボット市場は右肩上がり

サービスロボットの中でも、移動ロボットは急速に需要が増しています。

  • 産業用移動ロボット市場は2015年の12億元から、2020年には76.8億元にまで拡大
  • わずか5年で市場規模が6倍以上に成長

特に注目されているのが、AMR(自律型移動ロボット)です。

  • 半導体や液晶、医療、自動車電子といった分野での導入が進行中
  • 従来のAGV(自動誘導車)からAMRへの切り替えが加速
  • 2019年から2020年にかけて、AMRの出荷台数が175%増加

このように、中国では技術の進化と多様な需要の高まりにより、ロボット市場全体が引き続き活況を呈しています。特に移動ロボット分野では、新たな需要の取り込みと技術革新が進むことで、今後も市場拡大が見込まれています。

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中国発のロボットメーカー「YOUIBOT」が日本市場に本格参入

YOUIBOT
引用元:YOUIBOT

中国の自律型移動ロボット(AMR)メーカーである「YOUIBOT」が、2024年2月に日本法人「Youibot Robotics Japan」を設立し、日本市場での展開を本格化させました。物流や点検業務に特化した製品群を強みに、日本企業との連携を深めながら着実に存在感を高めています。

営業・サポート体制の充実

フレキシブルリフトロボット L300
引用元:YOUIBOT
  • 日本法人の設立により、営業や導入後のサポート体制を国内で完結できる仕組みが整いました。
  • 日本語対応のカスタマーサービスや技術者による現場支援も提供し、フルサポート体制を構築しています。
  • 山善、ダイドー、日本機材などが代理店として連携し、販売とサービスを広範囲に展開できる環境を整えました。

主力分野は工場内物流と巡回点検

ピッキングロボット AT100

引用元:YOUIBOT

YOUIBOTのAMRは、用途に応じた特化型製品で支持を集めています。

  • 半導体工場向けには、繊細なウエハ搬送を高精度かつ高速で行うロボットを提供し、最大4人分の作業を代替する効率を実現しています。
  • 電力施設向けには、赤外線カメラや音声認識を搭載した巡回点検ロボットを展開しており、従来8人以上必要だった作業を1台でカバーする事例もあります。
  • 複数台のロボットが協調して稼働できるネットワーク機能も備えており、複合的な業務への対応力が高まっています。

◇進出背景と導入事例の増加

オペレーションシリーズ-OW 12
引用元:YOUIBOT

YOUIBOTが日本進出を決めた背景には、ドライバー不足やスマートファクトリー化といった国内特有の課題があります。これらのニーズに応える形で導入が進んでおり、以下のような成果が出ています。

  • 大手自動車部品メーカーでは、搬送ロボット「P200」によって工程の効率化とコスト削減を実現しています。
  • 家電や通信機器分野でも、部品搬送の自動化が進み、導入事例が広がっています。

今後の展望とビジョン

フレキシブルリフトロボット L1000

引用元:YOUIBOT

YOUIBOTは日本市場での信頼獲得と持続的成長を目指し、以下のような施策を掲げています。

  • 日本向けに小型化や長時間稼働モデルの開発を進め、より現場に合った製品ラインアップを強化する方針です。
  • 現地採用を積極的に進め、技術サポートと顧客対応力を強化する体制づくりが進行中です。
  • 中期的には、2025年に売上2億円、2027年に8億円の達成を目標とし、日本市場をアジア拠点の中核とする構想も掲げています。

コストパフォーマンスと技術力のバランスに優れたYOUIBOTは、日本においても今後さらに導入が進むことが期待されています。

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中国のロボット産業が成長している理由

中国のロボット産業は近年著しい成長を遂げており、その背景には複数の要因が重なっています。経済や技術、社会構造の変化が、ロボットの導入と市場拡大を加速させています。

1. 国内におけるロボット需要の高まり

中国では人件費の上昇により、省人化や自動化への関心が高まっています。

  • 経済成長に伴い、労働者の賃金や福利厚生コストが増加しており、企業は効率化の手段としてロボット技術の導入を検討する傾向があります。
  • 少子高齢化の進行によって労働力が減少していることも、自動化ニーズの拡大を後押ししています。
  • 製造業だけでなく、農業やサービス業など幅広い分野でもロボットの導入が進み、用途が多様化しています。

2. 技術革新による性能の向上

ロボットの活用範囲を広げる大きな要因として、AIやセンサ、通信技術の進化が挙げられます。

  • 人工知能の導入によってロボットの判断力や学習能力が向上し、より複雑な作業への対応が可能になりました。
  • センサやカメラの高性能化により、安全性や精度も大きく進化しています。
  • 産業ロボットからサービスロボットまで、多様なニーズに対応できる製品が増えています。

3. 5G通信と新型コロナの影響

通信インフラや社会的背景も、ロボット普及の促進に関係しています。

  • 5Gの導入により、遠隔操作やリアルタイム制御が可能になり、物流・医療・警備など多分野での活用が現実化しています。
  • コロナ禍では、人との接触を避けるニーズが高まり、非接触型の自動化ソリューションに注目が集まりました。
    • 例:無人配送ロボット、受付業務を担うサービスロボットの普及が進行

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日本で展開している中国のAMRメーカー

ジャロック

画像出典:ジャロック

人手不足などに悩む日本企業が、中国のAMRを導入するケースが目立ってきています。近年は中国企業の日本法人の設立や代理契約店が増加しており、今後中国発のAMRを導入する企業は増える見通しです。

この記事では、日本で展開している中国のAMRメーカーの人気商品をご紹介します。

Syrius Robotics(シリウスジャパン株式会社)

Syrius Robotics(シリウスジャパン株式会社)
引用元:シリウスジャパン株式会社

Syrius Roboticsが提供している主なAMRは以下の3つです。

FlexSwift

FlexSwift
引用元:シリウスジャパン株式会社

人とロボットの協業をサポートし、業務の効率化を促進するAMRです。プット・ウォール・トロリーや3D調整可能パレットなどの革新的な機能が搭載されており、仕分けや配送センターにおける作業効率や生産性を改善します。

FlexPorter GO

FlexPorter GO
引用元:シリウスジャパン株式会社

中・大型商品の運搬を支援するAMRです。FlexPorter GOは、最新の機械学習と人工知能技術が搭載されており、倉庫業や製造業における棚入れ、ピッキング、仕分け作業などの効率を改善します。

FlexPorter DO

FlexPorter DO
引用元:シリウスジャパン株式会社

物流業務用に設計された大容量AMRです。最新の環境認識技術と自動運転機能を組み合わせ、大型の商品を効果的かつ安全に運搬します。

ForwardX Robotics(フォーワードエックス株式会社)

ForwardX Robotics(フォーワードエックス株式会社)
引用元:フォーワードエックス株式会社

ForwardX Roboticsが提供している主なAMRは以下の3つです。

Flex AMRシリーズ

Flex AMRシリーズ
引用元:フォーワードエックス株式会社

倉庫のピッキングや運搬を効率化する低床式AMRです。360度障害物回避、自律充電、さらにスキャナーやプリンターなどのさまざまなオプションが搭載されています。

Max AMRシリーズ

Max AMRシリーズ
引用元:フォーワードエックス株式会社

Flex AMRシリーズよりも積載領域が大きく、耐荷重も高いAMRです。最大で600kgの運搬が可能であり、幅広い用途に利用できます。専用のリフトが装備されている点も特徴です。

Apex AMRシリーズ

Apex AMRシリーズ
引用元:フォーワードエックス株式会社

レーザーセンサーで360°認識するタイプのAMRです。このシリーズは、レーザーセンサーの使用により障害物を完璧に回避します。最大積載量1500kg・フォーク揚程3000mmの「Apex C1500-L」と、最大積載量1400kg・フォーク揚程1500mmの「Apex 1400-L」の2種類が提供されています。

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AMRの導入で得られるメリットとは?

工場や倉庫における自動化の動きが加速する中で、自律走行搬送ロボット(AMR)の導入は大きな注目を集めています。従来のAGVと比較して高い柔軟性を持つAMRは、現場の生産性向上と人手不足の解消に貢献しています。

◇人と稼働範囲を共有できる

AMRの大きな特徴は、人と稼働エリアを共有しながら安全に作業できる点にあります。
従来のAGVは決められたルートを走行するため、安全柵などによる空間の分離が必要でした。
一方、AMRは以下の機能を備えており、柔軟な動作が可能です。

  • 高精度センサーとSLAM技術により、障害物や人をリアルタイムで認識
  • 自律的にルートを変更して衝突を回避
  • 人との協働作業を安全に実現

この結果、倉庫や工場のレイアウト設計を柔軟に行えるようになり、限られたスペースを効率的に活用できます。

◇ピッキング作業の負荷軽減

AMRはピッキング業務でも効果を発揮します。従来は作業者が倉庫内を移動しながら商品を収集していましたが、AMRを導入することで以下の改善が見込めます。

  • 作業者の元へロボットが商品を運搬
  • 移動距離が短縮され、作業効率が向上
  • ディスプレイ付きカート型AMRにより、ピッキングの指示と確認が容易

このように、作業の正確性とスピードの向上に加え、身体的・精神的な負担軽減にもつながります。

◇省人化とコスト削減

AMRは単なる自動搬送手段としてだけでなく、企業全体の生産性を高める役割も担います。

  • 搬送業務の自動化により、スタッフを他の付加価値業務に配置可能
  • ロボットは24時間稼働できるため、夜間や休日の作業にも対応
  • 誤配送や欠品のリスクを抑え、品質管理にも寄与

人手不足が深刻な現場や、精密な部品管理が求められる製造現場では、AMRの導入効果が明確に現れます。

◇レイアウト変更に強い

AMRの導入が進む理由の一つに、運用変更への柔軟さがあります。AGVのように磁気テープなどの物理的なルート設定が不要なため、変更対応がスムーズです。

  • 地図データを更新するだけで新しいルートを走行可能
  • レイアウトや作業動線の見直しが頻繁な現場に適している
  • 維持管理コストを抑えつつ、継続的な運用改善が可能

繁忙期にレイアウトを変更する必要がある物流センターなどでは、AMRの機動力が強みとなります。

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AMRとAVGの違い

自動化が進む製造現場や物流拠点では、「AGV(無人搬送車)」と「AMR(自律移動ロボット)」のどちらを導入すべきかという議論が活発になっています。どちらも物品の搬送という共通の目的を持ちながらも、その仕組みや導入効果、運用の柔軟性には大きな違いがあります。

◇走行方式と障害物対応力の違い

AGV(Automated Guided Vehicle)とAMR(Automated Mobile Robot)の走行方式と障害物対応力の違いを整理しました。これらの違いを理解することで、用途や環境に適したロボットを選ぶ判断材料となります。

AGVは単純な環境や定型的なルートに適しており、AMRは複雑で変化の多い環境においてその真価を発揮します。それぞれの特性を理解し、用途に応じた選択が重要です。

AGVの走行方式と特徴

  • 誘導体に沿った走行
    磁気テープやレーザーリフレクターなどの誘導体を使用して、設定されたルートを走行。
    • 例:レールの上を走る列車のように、決められた道しか進めない。
  • 障害物対応
    • ルート上に障害物があると、自動停止するのみ。
    • 自己判断での回避行動は不可能。
    • 影響:障害物の除去まで作業が停止し、生産ライン全体に影響を与える可能性あり。

AMRの走行方式と特徴

  • 自律的な走行
    LIDAR(レーザーセンサー)、カメラ、その他のセンサーを活用し、周囲の環境をリアルタイムで把握。
    • 自律的にルートを再構築可能。
    • 必要に応じて進路を変更しながら柔軟に対応。
  • 障害物対応
    • 突発的な障害物に対しても柔軟に回避。
    • 自分で最適な道を見つけて進行可能。

SLAM技術によるAMRの強み

  • SLAMとは?
    • 「自己位置推定」と「地図作成」を同時に行う技術。
    • 例:AMRは自身の位置を正確に把握しながら、環境の地図を作成。
  • 効果
    • 工場や倉庫内の混雑した環境でもスムーズな搬送が可能。
    • 障害物や移動する他の機器にも対応できるため、作業効率を向上。

◇柔軟性の違い

AGV(Automated Guided Vehicle)とAMR(Automated Mobile Robot)は柔軟性の面でも大きく異なります。それぞれの特性を理解することで、導入時の課題やメリットを把握できます。

AGVは固定ルートに依存する一方で、AMRは柔軟性と適応力を持ち、急激な環境変化に対応できます。特に、変化の多い生産現場や多品種少量生産が求められる現場では、AMRの導入が効率化と競争力向上の鍵となるでしょう。

AGVの柔軟性と課題

  • 物理的インフラの必要性
    • 導入時に磁気テープやセンサーなどの走行ルートの整備が必要。
    • 例:床面に磁気テープを敷設し、それに沿った走行が可能になる。
  • 変更への対応が困難
    • レイアウト変更や新しい生産ラインの追加には再構築が必要。
    • 例:磁気テープやセンサーの再設置に時間とコストがかかる。
  • 柔軟性の制限
    • 固定されたルートに依存するため、柔軟な現場対応が難しい。
    • 環境の変化に適応するには、追加作業が必要。

AMRの柔軟性と利点

  • インフラ整備が不要
    • ソフトウェアでルートを設定・変更可能。
    • 物理的な設備に依存しないため、現場の環境変化に即応。
  • 迅速な再設定
    • 搬送タスクやルートの再設定がソフトウェア上で完結。
    • 現場のニーズに合わせた運用が容易。
  • フリート管理の実現
    • 複数台のAMRをネットワークで一元管理。
    • 管理内容
      • 稼働状況
      • バッテリー残量
      • 位置情報
    • 最適なロボットに指示を出して効率的に動作。

◇変化する生産ニーズにスムーズに対応

近年、製造業や物流業界では以下のようなニーズが高まっています。

  • 多品種少量生産:顧客の多様なニーズに対応するため、少量の製品を迅速に生産する必要がある。
  • 短納期対応:注文から出荷までのリードタイムを短縮し、迅速な対応を実現することが求められる。
  • 急激な環境変化への適応:市場の変化に即応できる柔軟なオペレーション体制が不可欠。

AGVの課題

  • 柔軟性の制限
    • 固定ルートでの運行が前提となるため、以下の状況で対応が困難:
      • 生産ラインの変更
      • 製品切り替え
    • 結果として、ライン変更時に大幅な調整が必要。
  • 再設定の手間
    • ルート変更時には物理的な設備や設定作業が発生し、コストや時間がかかる。

AMRの利点

1. 柔軟なルート変更への対応
  • 自己学習機能
    • 地図データの再読み込みと自己学習によって、設定変更を簡素化。
    • 新しいルートや作業プロセスを自動的に適応。
  • 実例
    • 工場内に新しい生産ラインや在庫棚を追加した場合:
      • AMRがセンサー情報をもとに自動でマッピングを更新し、最適ルートで搬送を継続。
2. システム連携の強化
  • 柔軟なインターフェース
    • MES(製造実行システム)やWMS(倉庫管理システム)との統合が容易。
  • プロセス全体の最適化
    • 生産から出荷までのプロセスを一元管理し、自動化を推進。

AMRの導入メリット

  • 時間とコストの削減:物理的なインフラ変更が不要で、設定変更も迅速。
  • 運用効率の向上:急激な環境変化にも対応可能。
  • プロセスの最適化:生産から出荷までの自動化により、全体の効率性を向上。

◇迅速な投資回収

AGVの導入は大規模な初期投資が必要となる一方、AMRは設備改修を最小限に抑えつつ、迅速な稼働と投資回収を実現します。スケーラブルな運用による柔軟性も備え、企業の成長に応じた最適な選択肢として注目されています。

AGVの課題

  • 多大な初期投資が必要
    • ガイドシステムの設置や工場レイアウトの調整が必要。
    • 運用マニュアルの再整備に手間がかかる。
  • 生産ロスのリスク
    • 導入工事のために生産ラインを一時停止する必要があり、ダウンタイムが発生。
  • 回収までの時間
    • 年単位での投資回収期間が必要になるケースが多い。

AMRの利点

1. 設備改修の最小化
  • 導入がスムーズ
    • 既存の設備をそのまま活用できるため、初期コストが抑えられる。
    • 設備改修をほとんど必要としない。
2. 早期稼働が可能
  • 迅速な運用開始
    • 設定変更が容易で、導入後すぐに稼働を開始できる。
    • クラウドベースでの運用状況管理が可能。
3. 投資回収が短期間で完了
  • 実績例
    • 多くの企業で6か月以内に初期費用を回収。
    • ダウンタイムや生産ロスが少ないため、早期成果創出が期待できる。
4. スケーラブルな運用
  • 柔軟な導入
    • 必要に応じて少しずつ台数を増やすことが可能。
    • 事業の成長フェーズに応じた拡張が容易。

AMRの導入メリット

  • 短期間での投資回収:早期の費用回収が可能で、リスクを軽減。
  • スムーズな運用開始:設備改修や複雑な工事が不要。
  • 柔軟な拡張性:事業成長に合わせた段階的な導入が可能。

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各企業のAMR導入事例を紹介

近年、物流や製造の現場では、人手不足や業務効率化が大きな課題となっており、AMRの導入がその解決策として広がっています。

ここでは、実際にAMRを導入している主要企業の事例を紹介します。

◇Amazon

導入目的

急増する注文への対応と作業負担の軽減、安全性の向上

導入内容

  • 自律走行型ロボットが商品棚を運搬し、作業員は定位置で作業
  • QRコードを読み取って移動、AI搭載のフォークリフトやアームも併用

導入効果

  • 作業員の移動距離が削減され、負担が大幅に軽減
  • 安全性が向上し、作業効率も改善
  • 複雑な商品の対応には引き続き人の作業が必要なため、ロボットと人の連携体制が構築された

出典:AMRロボット導入計画

◇ニトリ

導入目的

EC需要増加に伴う物流業務の効率化

導入内容

  • ノルウェー企業の自動化システムを採用し、棚ごとステーションへ搬送するAMRを導入
  • AIで売れ筋やついで買い商品を分析し、自動で棚配置を最適化

導入効果

  • 作業者の歩行距離を削減し、肉体的負担を軽減
  • 出庫スピードが大幅に向上し、在庫管理や販促戦略にもデータが活用されている

出典:AMRロボット導入計画

◇アリババ

導入目的

スマートウェアハウス実現と人的リソースの最適化

導入内容

  • AGVを中核に、IoT・AI・エッジコンピューティングを組み合わせた自動搬送体制を構築
  • ロボットが棚を出荷エリアへ移動、作業員はピッキングと梱包を担当

導入効果

  • 作業スピードが従来比で6倍以上に向上
  • 人気商品の配置をAIが最適化し、倉庫全体の運用効率を最大化

出典:AMRロボット導入計画

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◇大喜産業株式会社

大喜産業株式会社
引用元:大喜産業株式会社

長い歴史を持つ大喜産業株式会社は、ロボティクス事業を柱のひとつに掲げ、近年はAMR(自律移動ロボット)分野にも注力しています。

特に注目すべきは、世界的AMRメーカー「MiR」との連携によるソリューション提供で、台車牽引型の「MiR250Hook」を用いた搬送工程の自動化事例が知られています。からくり機構やエレベーターとの連携など、既存設備を活かした独自の自動搬送システムを構築できる点が、大喜産業の強みです。

また、ロボティクスに関するセミナーや展示会への積極的な出展により、導入企業との接点を多く持ち、現場目線での課題解決を支援しています。AMR導入においては「ベーシックアカデミー」といった教育コンテンツを通じ、知識の底上げから運用体制の構築までを一貫してサポート。

会社名大喜産業株式会社
営業本部<住所>
〒550-0012
大阪府大阪市西区立売堀1-5-9
<電話番号>
06-6541-1987
営業本部東京オフィス<住所>
〒100-0004
東京都千代田区大手町1-5-1
大手町ファーストスクエア4F
<電話番号>
03-5219-1463
大阪支店<住所>
〒550-0012
大阪府大阪市西区立売堀1-5-9
<電話番号>
06-6532-0751
東京支店<住所>
〒333-0815
埼玉県川口市北原台3-2-21
<電話番号>
048-297-1388
東京支店つくばオフィス<住所>
〒305-0031
茨城県つくば市吾妻1-5-7
ダイワロイネットホテルつくば2F
<電話番号>
029-817-4844
名古屋支店<住所>
〒452-0805
愛知県名古屋市西区市場木町416
<電話番号>
052-505-8201
東大阪支店<住所>
〒581-0861
大阪府八尾市東町4-1
<電話番号>
072-997-0123
京滋支店<住所>
〒520-3047
滋賀県栗東市手原3-2-3
<電話番号>
077-553-6155
四国支店<住所>
〒761-0301
香川県高松市林町2554-1
<電話番号>
087-868-4511
九州支店<住所>
〒812-0895
福岡県福岡市博多区竹下2-4-7
<電話番号>
092-441-0198
営業時間公式サイトに記載なし
公式ホームページhttps://www.daiki-sangyo.co.jp/

大手企業との協業実績も豊富で、信頼性の高いパートナーとして高く評価されています。

大喜産業株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。

MiR社の魅力的なMiR製品とその販売代理店・大喜産業とは

さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。ぜひチェックしてみてください。

大喜産業株式会社の公式ホームページはこちら

◇株式会社ギークプラス

株式会社ギークプラス
引用元:株式会社ギークプラス

株式会社ギークプラスは、北京ギークプラステクノロジーカンパニーと日本資本によるジョイントベンチャーとして2017年に設立され、物流自動化分野で世界的なシェアを誇るAMRメーカーです。ピッキングや仕分け、格納といった複雑な倉庫内オペレーションを一括で担える多機能なAMR製品群が魅力で、特に「PopPick」や「EVEシリーズ」などは、多数の導入実績を持ちます。

トヨタやアスクル、佐川グローバルロジスティクスなど大手企業による導入も進み、国内外で高い信頼を得ています。加えて、同社の特徴はソフトウェアとの連携によるフルスタック対応力にあります。

物流プロセス全体を見渡した最適化を可能にする統合ソリューションにより、導入から運用、改善提案までを一貫して提供し、24時間365日のサポート体制も整えています。

会社名株式会社ギークプラス
所在地〒150-6026
東京都渋谷区恵比寿4-20-3
恵比寿ガーデンプレイスタワー26F
電話番号03-5422-1420
営業時間9:00~8:00
公式ホームページhttps://www.geekplus.jp/

また、サブスクリプション型や従量課金制など、柔軟な契約形態も提供されており、コストを抑えつつ段階的な導入が可能です。

株式会社ギークプラスについて詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。

ギークプラスの最先端AMR技術が進化させる物流の未来とは?

◇Gaussy株式会社

Gaussy株式会社
引用元:Gaussy株式会社

Gaussy株式会社は、2022年に設立された比較的新しい企業ながら、三菱商事や三井不動産、東京大学関連ベンチャーなどが出資することで話題を集めるAMRメーカーです。最大の特徴は、ロボット、ソフトウェア、運用支援までを三位一体で提供する「Roboware」という独自の倉庫自動化ソリューションにあります。

導入後も進化を続けるソフトウェアと連動し、ユーザーの声を取り入れたアップデートにより、継続的な生産性向上を実現しています。特に注目すべきは、「OmniSorter」や「Flexシリーズ」といった柔軟性の高いAMRラインナップです。

これらの製品は、限られたスペースでも運用可能な省スペース設計で、EC物流や食品仕分けといったニーズに対応しています。

会社名Gaussy株式会社
所在地〒105-0012
東京都港区芝大門2-1-16
+SHIFT SHIBADAIMON 8F
営業時間公式サイトに記載なし
公式ホームページhttps://roboware.ai/

さらに、Gaussyは倉庫の課題に合わせた最適なカスタマイズ提案や、可視化ダッシュボードによる現場改善支援も提供しており、導入企業からの評価も高まっています。

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まとめ

倉庫

引用元:フォトAC

中国のロボット市場は急速に拡大しており、2019年には589億元(約8900億円)に達し、そのうち産業用が65%、サービス用が35%を占めました。特に注目されるのはサービスロボット市場で、2017年から2019年までの2年間で70%も拡大しました。2023年には751億8000万元(約1兆2960億円)に達すると予想されています。この中で特に需要が高まっているのが移動ロボットで、中国の産業用移動ロボット市場は2015年から2020年まで6倍以上に成長しました。

特にAMR(自律型移動ロボット)への需要が拡大しており、中国のAMRの出荷台数は2019年から2020年にかけて175%上昇しました。今後もこの成長は続く見込みです。

中国のロボット産業が急速に成長している背景には、いくつかの要因があります。まず、労働力コストの上昇により自動化と省人化が求められており、経済成長とともにロボット技術の導入が必要とされています。

また、労働力の減少と高齢化に伴い自動化が進み、産業の多様化や技術革新も需要を促進しています。

さらに、5G技術の普及と新型コロナウイルスの影響が後押しとなり、遠隔操作や自動化ソリューションへの需要が高まっています。これに応じて中国のロボット企業は製品開発やサービス提供を行い、市場での競争力を強化しています。

日本企業が人手不足に対処するため、中国のAMR(自律走行搬送ロボット)を導入するケースが増えています。中国企業の日本法人や代理店が増加し、中国発のAMR導入企業も増える見通しです。

主な中国のAMRメーカーとして、Syrius RoboticsがFlexSwift、FlexPorter GO、FlexPorter DOを提供し、ForwardX RoboticsがFlex AMRシリーズ、Max AMRシリーズ、Apex AMRシリーズを提供しています。これらの製品は、作業効率や生産性を向上させる革新的な機能を備えており、倉庫業や製造業などのさまざまな分野で活用されています。

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